原発について思う

原発、再生エネルギーについて書いていきたいと思っています

原発新安全基準

原発新安全基準

 

 3.11の福島第一原発の惨事を繰り返さないために原子力規制委員会は、2013年原発新規制を設けた。それまでは、各電力会社独自の安全対策がまちまちであったため、それを基準化しようとしたのである。
 停止した原発を再稼働させるには、この新基準をクリアしなければならない。ところが、電力会社と新基準の対応はうまくいっているとはとても言えない状態である。
原子力規制委員会は政府の干渉を受けない「独立行政委員会」である。しかし、この基準が確固としていない。だから、担当者は電力会社に対して、「これこれのことをすればよい」と、明確に指示できない。それをすると、もし事故が起こったとき、監督者である原子力規制委員会の役人の責が追及されるからである。


だから、中部電力浜岡原発静岡県)では津波対策として巨大な防波壁を作った。規制委側の指示はなかったが、自主的に決めた。高さは14~16メートル、海抜22メートルで「万里の長城」を連想させるほど壮観だ。この対策を規制委側は高く評価したが、同社内部からは「やりすぎ」(営業幹部)との声が聞こえる。この費用は約3000億円以上という。(「世界一」の原発安全規制 ここがおかしい)より引用

また、同HPによると、申請書類は10万ページにも及ぶという。このデジタルの時代にである。


こんなもの、規制委員会の担当者は、本当に読むのだろうか。
だから、審査に費用も時間もかかるのである。
東電は柏崎刈羽原発の6,7号機を再稼働するつもりだ。どちらも136万kWと出力が大きいためだ。しかし、その安全対策費は、なんと、約1兆2千億ちかくも掛かるという見積もりだ。しかも、2013年の新基準施行後の安全対策費は、約4700億円だったという。どんな見積もりだ。どんな対策だ。いや、原子力という暴れん坊を封じ込めるためには、際限なく費用がかかるということか。